心筋梗塞というどんな症状を思い浮かべるだろうか?
実のところ、放散痛という独特の症状がある。
これが実に危険なのだ。
その放散痛とは何だろうか?
また、心筋梗塞にかかる人の年齢、普通に考えれば私たち30代ではあり得ない。
そう思う人も大半だろう。
だがこれははっきり言って間違いだ。
この恐ろしい病気の前兆となる狭心症、そして独特な放散痛という痛み。
実のところ私たちだって他人事ではないような事実がある。
毎日の健康な生活を送るためには、決して目を背けてはいけない。
それをお伝えしてみたい。
放散痛とは心筋梗塞だと一見思われないような独特の症状
一言で言ってしまえばタイトルの通りとなる。
心筋梗塞になると胸の痛みや息苦しさ、冷や汗が出たり顔面蒼白になったりする。
そして症状が重篤だったらそのまま死に至るという恐ろしい病気だ。
この病気が時として30代の人たちにも襲いかかっているし、今後ますますそのケースが増えてくると思われる。
今までは5,60代の、しかも男性に多いと言われていた心筋梗塞だが、そういうわけで急激に私たちの連嶺でもかかるリスクが増えているのだ。
その症状である放散痛というのは何かというと、早い話が
「一見心臓の病気と思えないような部位に突然の痛みが走る症状」
となる。
心筋梗塞で歯が痛くなることがある、と行ったら信じられるだろうか?
でも事実その通りなのだ。
放散痛は歯痛の他にもよく言われるケースとして、
・喉が詰まる感じがする
・上腕(二の腕)が痛む
・左肩が痛む
などとものも指摘されている。
これらはすべて心筋梗塞独特の症状になってしまうのだ。
もちろん他の病気だと勘違いしてしまう人が多いはずだし、また場合によっては医者にかかっても原因が分からないような場合だって出て来る。
そういう時、本当の原因が分かって慌てて治療しても手遅れになってしまうのだ。
そしてまだ若い30代、40代だとよけいにそういう誤診や勘違いも増えてくる。
放散痛という症状、決して軽視できない。
若い世代に忍び寄る心筋梗塞とその実例
心筋梗塞は繰り返すけれど、一昔前まで波長と乳がんなどと同じくある一定の年齢以上の人たちがかかる病気だと思われてきた。
ところが40代、30代の著名人の中にはこの病気を発症してが命取りになったり、危ういところで手術して一命を取り留めた、という実例がある。
よく言われているのは天海祐希さん(46)がいきなり子の病気にかかり、手術していたという情報が少し前に報道されている。
また、音楽家の今井洋介さんも何と31歳の若さで心筋梗塞となり、他界しているのだ。
そしてある意味一番恐ろしいのは、運動を欠かさなかったスポーツマンだって死亡例がある。
元Jリーガーの松井直樹さんが34歳でこの病気にかかり、命を落としていたりするのだ。
だからレアなケースではないし、あくまでも私の推測だけれど、こうして亡くなられた人たちは、おそらくこの病気の特徴とも言える放散痛を見誤っていたのではないだろうか?
だから一見心筋梗塞とはすぐに分からないような箇所が痛み出したり、発作のようなものが起きたとしてもそのまま放置してしまった。
そういう可能性も捨てきれないと思う。
一歩手前と言われる狭心症、その症状であればなおさらある意味身近になると言える。
なぜ若い人たちに病気が増えるのか、その原因は動脈硬化
それにしても一昔前だったら全然無関係だった私たち30代の世代。
なぜ今、徐々にこの病気の恐怖が忍び寄ってきてしまっているのだろうか?
その原因の直接的なものは動脈硬化だと言われている。
動脈硬化は文字通り、動脈が硬くなって弾力が無くなり、それで血行を阻害することとなる、いわば“万病の元”と呼ばれる現象だ。
その動脈硬化を引き起こししてしまう原因が、若い世代にも増えているからに他ならないからだ。
一つには中性脂肪やコレステロールが動脈に付着し、それによって動脈硬化は起こるのだが、要するにこういう現象の大元は偏食や過食が元と言われている。
もう一つは体温が低下するなどによって免疫機能や基礎代謝能力が低下し、それで血流が低下すると言うことだ。
ちょっと信じられないかも知れないが、日本人の平均体温は年々低下していることが知られている。
低体温になればなるほど健康リスクが高くなることが知られているが、結局この低体温から免疫力低下が引き起こされてがんやアレルギー症状にかかる人が増え、同時にその年齢層がだんだん若い世代にまで広がって言っている。
女性で言えばちょっと前までは30代では考えられなかった乳がんが今増え続けている。
また、子宮がんだって現在40代以上は減少傾向であるにもかかわらず30歳前後の女性には増加しているのだ。
これと同じく、心筋梗塞にかかる年齢層が若い世代へとシフトしている。
この現実は否定できない。
放散痛を放置しておかないこと!根本的な原因を改善する努力を
こういう風に考えれば、心筋梗塞がある意味今まで考えられていた5,60代の人たちではなく、私たちも例外ではなくなりつつあるということ。
さらにこれに輪をかけて、放散痛という一見そういう症状に見えない痛みがある。
それを考えれば今現在、突然に発症すればある意味乳がん以上に危険視すべき病気と考えて良いだろう。
だからまず喫緊の問題事項として、そういう放散痛を決して軽視しないこと。
そしてその前兆である狭心症の症状があるときには特に要注意しておく必要がある。狭心症の典型的な症状は胸の痛みだが、初期症状としては心筋梗塞の放散痛の様なものもある。
つまり歯の痛みから左肩の痛み、喉の詰まる感じがするなどがそれだ。
とにかく放散痛に当たるような痛みだと思ったら、「間違って元々」くらいの気持ちで、とにかくすぐに病院で検査を受けることが大切になる。
また、こういう一連の心臓疾患を起こさないためには、やはり普段から健康管理はしっかりしておくべきだ。
一つには動脈硬化を起こさない努力をすること。
これは食生活や毎日の生活習慣が大きく関わってくるが、大方の人はその根本的な原因である免疫力、基礎代謝能力の低下から血行不良。
さらにはそれを引き起こしている低体温。
これらを大元から改善する努力をするべきだろう。
血行を悪くする喫煙などを控える、また体温を挙げるために定期的な運動を心がけるようにし、体を温める食材を多く口にすることも大切だ。
そしてもちろんストレスや疲労の蓄積によってもこういう血行不良や体温低下は引き起こされる。
今の世の中、常勤雇用が崩れてどうしても仕事が不規則なったり、残業が過重になったりするものでなかなか規則正しい生活とか食習慣を作りづらいかも知れない。
だがそういう不健康な習慣を続けていれば心筋梗塞など、若いうちからそういう症状が出てきたりすることもこうして事実なのだ。
悪い予測をして申し訳ないけれど、今後こういう放散痛とかも30代、あるいは20だいの人たちにとってさらに身近になることだろう。
そういう病気になるまで仕事を続けなくてはならない、というのが確かに現状としてあるかも知れない。
だが自分の体は結局職場で守ってくれるべきものではないし、ある意味仕事と健康はトレードオフ。相反するものになるはずなのだ。
そういう現実をどこかでしっかり受け止め、場合によっては仕事を変えるような決断も必要になってくるかも知れない。
でもそれはそれで一つの運命といえるかも知れない。
どうかご自身なりにベストな方法を尽くしていただきたい。
高橋国大(くにひろ)