木村拓哉さんがやっぱりSMAPの中でも特殊な立ち位置にいる。
SMAPの去年の出来事についてちょっと総括してみるとそう言うしかないし、それが大晦日にまたさらに強調されるような出来事が起こっている。
だからここに来てまた木村拓哉なんて嫌いとか、腹立つという声が大きくなる、それが心配になってくる。
SMAPのジャニーズ事務所脱退騒動が16年1月に勃発して以来、事務所側に一人だけついた形の木村拓哉さんに対してはSMAPファンの中からでさえ裏切り者呼ばわりされたりすることも多かったようだ。
結婚と木村拓哉という突出したネームバリューがアダに
全部が全部、もちろんそういう声ばかりではないけれど、多くの人たちが16年の出来事を同じように総括すれば、SMAPが円満にジャニーズ事務所を脱退しようとしていたのにできなかった、それは木村拓哉さんが裏切って事務所側についたから。
“木村さんだけが結婚を許されて特別待遇されているみたいだし、そう考えると腹が立つしよけい嫌いになる。”
これが彼に批判を浴びせる一番端的な理由になっているようだ。
SMAPの過去を総括してみても、確かに彼だけは初期の頃、SMAPよりも木村拓哉というネームバリューの方が強かった時代がある。
そしてそういう彼を慎重に扱おうという意図かどうかは不明だけれど、ジャニーズ事務所側がメンバーの中で彼一人だけに結婚を許している。
そういう事務所と自分たちとのやりとりを肌で感じ取って直に見ている他のメンバーにとっては、やはり腑に落ちないものが長年にわたって蓄積していたのかも知れない。
精一杯ファンに応えようとしていた?それが裏目で「嫌い」「腹立つ」のディスり批判に
木村さん自身、「STORY」2月号の中では、いろいろなめまぐるしい出来事が起こった2016年を総括して“応援してくれた人たちに応えられなかったことが悔しい”という趣旨の感想を語っている。
彼なりに、SMAPそしてファンを思って行動していた。
それがうかがえるコメントだ。
彼一人がやり玉に挙げられるような今の状態になってしまった、その原因はいろいろ語られているけれど、ただ大晦日での打ち上げの会食のことについて考えて見ると、やっぱり彼という人間が分からなくなってくる。
私はSMAPファンではないけれど、少なくともファンやマスコミの論調はやっぱり彼の行動に不信を抱くとともに、木村拓哉に腹立つとか嫌いとか、それこそ無限の罵詈雑言になっているかのようだ。
大晦日の打ち上げに呼ばれても一人だけ来席しなかった
大晦日にそのSMAPが解散した。
紅白を辞退したその当日、SMAPのメンバーが集って都内の焼き肉店で打ち上げをしたが、他の4人に対して一人木村拓哉さんだけは出席を断ったことが伝えられている。
実際には元SMAPのメンバーだった森且行さんが彼に呼びかけたらしい。
その旧知の彼の誘いも断り、木村さんは一人だけ家族と一緒に自宅で過ごしていたといわれている。
「そこまで4人と会いたくなかったのか?」
と、直情径行的に考えることもできる。
それこそ余計彼が嫌いになることになってしまうが、もう一つここで考えてみることもできそうだ。
つまり木村さんに出席を呼びかけてきたのが(元)現役SMAPメンバーの4人の誰かではなく、元メンバーの森さんということ。
本来だったら一緒に解散した4人の誰かが呼ぶべきだったのかも知れない。
なまじ森さんが彼に声をかけたことから、直近の今まで一緒に活動していたはずの他の4人とはそれほどに心が離れてしまった。
そういう印象を木村さん自身にあらためて植え付けることになったのではないだろうか。
木村拓哉という名前を聞くと腹立つわ、という友人の女性も私にはいたりするし、どちらかといえばあの謝罪会見以来、昔よりも嫌いになった、という友人もいる。
ただ、そういう彼女たちもこの一点についてはなんだか可哀想。
そういう同情の気持ちはあるようだ。
SMAPメンバーの中で一番“汚れ役”に回ってしまった木村拓哉?
SMAPの過去の活動については今後も様々にいろいろなメディアやテレビの中で語られてくるかも知れないし、木村拓哉さんがそういうコメントの場を通してどういう回想や実情を語ってくれるのかも興味深い。
芸能界自体を総括すれば結局のところ、芸能事務所の影響力によってマスコミは偏向報道していることが多いし、それは木村さんについてほとんど子供たちや工藤静香さんとの家庭生活の実態を流さないことでも分かる。
16年前半に某女性週刊誌上で行われた「嫌いなジャニーズタレント」の中で、堂々一位になってしまった木村拓哉さん。
ある意味事務所との橋渡し役のようになってしまい、いわば一番損をする位置になってしまっているのかも知れない。
そういう状況をどうやって挽回するのか?
彼自身のコメントにいう、“応援してくれる人たちに応える”こと、そういう気持ちを、今は貫いていくよう専念するべきにちがいない。
国ノ木はるな